Research

タンパク質を用いた薬物ゲルキャリアの開発

近年の医療品開発において、副作用の観点から薬およびその運び役となる「キャリア」には、
高い生体適合性が求められています。

本研究では、生体適合性が高く、日常生活にも馴染み深いタンパク質を用いて、

薬のキャリアとなるゲルやフィルムなどを作製し、それらの内部に様々な治療薬等を内包後、
放出させることで薬の放出挙動やその効用の研究を行っています。

関連論文:Langmuir202339, 8908-8915, Langmuir37, 38, 2021, 11269-11275

多糖類を用いた薬物フィルムキャリアの開発

本研究では、甲殻類から抽出されるキトサンや植物に含まれるセルロースなど安価で毒性のない多糖類を用いて、フィルムを作製し、

それらの内部に治療薬を内包後、薬の放出挙動の制御やフィルムの機械的特性の向上を目指し、研究を行っています。

関連論文: ACS Omega2023, ACS Omega20238, 1, 1282–1290

カリックスアレーンを用いた変幻自在なゲル素材の開発

ゲル材料は、液体と固体の中間に位置し、硬さ、弾性、伸縮性などの機械的特性によって、
産業界のみならず私たちの実生活のなかで用いられています。

本研究では、複数の官能基を装飾することで、ゲル形成が容易であるカリックス[4]アレーンを用いて、

様々なゲルを作製し、外部刺激や溶媒の種類によってゲルの機械的性質の異なる新規ゲル材料の開発を行っています。 

酸性溶媒の溶媒交換による
ゲル材料の機械的特性の制御
Nature Communications, 2015, 6, 6650.

紫外線照射による
ゲルの機械的特性の制御
ACS Nano, 2017, 11, 4155

水の溶媒交換による
機械的特性の制御
Journal of Applied Polymer Science .2021